ビットコインて何?【お金】
ここに1枚のコインがあります。
このコインは、1枚、数百万円もの価値がありますが、金やプラチナなどの金属でできているわけではありません。
手に持ったり、貯金箱に入れたりすることができないデジタル通貨です。
それがビットコインです。(仮想通貨)
円をドルやウォンに変えられるように、 円をビットコインに変えることもできます。
今回は、そんなビットコインについて解説していきます。
そもそも、ビットコインは「全世界で使える便利な通貨があったらいいなー」という、「サトシ・ナカモト」の論文から始まりました。
最初のビットコインは、マリオのコインくらいの価値しかありませんでしたが、2010年に大きな出来事が起こります。
試しに、ビットコインでピザを2枚買いたいという提案にピザ屋さんが応じ、1万 BTC でピザを買うという出来事が起こりました。
ここで初めて、ただのデータに価値が生まれ、1万ビットコイン=ピザ2枚=2000円という図式が生まれました。
ちなみに、もしこの1万ビットコインを今も守っていれば、約55億円ということになります。
さぞかし美味しいピザだったに違いありません。
そして、ビットコインの可能性が認知されると急速に価値が高まっていきました。
ただ世界で使えるビットコインといっても、クレジットカードがあるし、「別に仮想通貨いらんやん」と思うかもしれませんね。
ビットコインの優れているところは、その手数料の安さです。
クレジットカードで、1万円の買い物をすると手数料として、3%~5%(約500円)がカード会社の取り分になります。
ビットコインで支払えば、手数料は1%程度で済みますし、カードリーダーをお店が用意する必要もありません。
スマートフォンを取り出して、宛先といくらビットコインを支払うかを決めるだけです。
また、外国(例えば、中国やフィリピン)から日本に出稼ぎに来ている人は、自国に送金をするたびにおよそ1週間かかり、多額の手数料(10万円なら2000円以上の手数料)を取られています。
この送金もビットコインであれば、1%程度の手数料で、すぐに送金することができるため、ロスなく、海外でお金のやり取りができるのです。
ビットコインのメリットが分かりましたが、このコインの安全性が気になりますね。
ビットコインは、州や政府が発行しているわけではありませんので、コインの偽造やコピーも行われても銀行が厳しく取り締まってくれるわけではありません。
ということは・・・コインをコピーしつずけてもバレることなく、一気にお金持ちになれそうですよね。
まあそんなことも起これば、ビットコインは価値を失って、またマリオのコインに逆戻りです。
そうならないために、様々な方法で不正から守っています。
その代表的なものがブロックチェーンです。
わかりやすくするために 「A がB に3ビットコイン送る」としましょう。
仮想通貨の取引を行う場合は、必ず、「AからB へ3ビットコイン送った。」というデータが生まれます。
ここでは大声で「AなんだけどBに3ビットコインを送ったよ!」と伝える感じです。
そのため、世界中にはか仮想通貨をやりとりしたデータが、あちらこちらに溢れ返っています。
そのデータは、10分ごとにひとまとめにして、1ブロックといった形でまとめられます。
しかし、この時点ではまだ取引は完了していません。
そのデータを、世界中にいるマイナーと呼ばれる人たちに承認されて初めて、取引完了となります。
マイナーとは、世界中にいる仮想通貨のやり取りを監視している人たち、つまりAとBのやり取りを、メモをとりながら眺めている第三者です。
なぜ彼らが、正しい取引を計算しているのかというと、一番早く答えを出した人が、その報酬として12.5ビットコイン手に入れることができるからです。
ただし、一人のマイナーが出した計算データだけを信用していては、改ざんや計算ミスが起こります。
そこで、6つのマイナーの計算結果を答え合わせすることで、その答えが全員同じであれば、この取引は正しいと判断されているのです。
このようにして、正しい取引のデータ(ブロック)が積み重なり、一度取引の履歴がつけば、後から改ざんすることはできません。
そして、この取引データは、台帳としてネット上につながっている誰もが見ることができます。
不正のないビットコインの出来上がりです。
さて今までビットコインのさまざまな使い方や仕組みを見てきましたが、実際そんなことを知らずにビットコインに投じている人もいます。
ビットコインが、暴落するようなこともありそうですよね。
怖くないのでしょうか?
実はビットコインは、価値が落ちづらいように、発行枚数が2100万枚と決まっています。
先ほど10分ごとに計算しているマイナーによって、12.5ビットコインが発掘されていると言いました。
このもらえるコインの数は、4年ごとに半減して、6.25、3.125、1.5625・・・という具合になっていきます。
そして時が経つにつれてビットコインは少なくなっていきます。
これは、金の性質と似ています。
金の埋蔵量も限られているからこそ、価値が保たれているのです。
つまり、数が少なくなっていけばいくほど、価値が高まる可能性があるということです。
最後のビットコインが掘り出されるのは2140年と言われています。
では、ビットコインに投資した方がいいのでしょうか?
ビットコインはまだ不安定で試験的な段階にあります。
多くの人がその素晴らしさを研いでいる一方で、多くの人が失敗するであろうと言っていますし、この仮想通貨を全面的に禁止するという国もあります。
ただ面白いものであることは確かですね。
つまり、どうするかは個人の判断で決めてください、ということです。