インターネットが脳に与える影響【雑学】
ツイッターを何気なく見ていると、面白そうなショートムービーや、破廉恥なイラスト、インパクトのある記事を目にして、そのコンテンツに釘付けになりますよね。
人によっては、SNSでシェアしたり、または鼻の穴を膨らませながら、この破廉恥なイラストを書いた主が誰なのかを、ググるかもしれません。
インターネットをしている時の3分間は、こんな感じですよね。
私たちは、いつもこんな風に目まぐるしく情報をチェックさせられていますが、このような習慣によって、私たちの脳には、どのような影響があるのでしょうか?
今回は、そんなネットが私たちの脳に与える影響を解説します。
テクノロジー系の本の著者である、ニコラス・カーは、「私たちは、インターネットのおかげで、あまりじっくりと深く考えることがなくなり、表面的な知識しか持たなくなってきている。」と語っています。
この発言についてよりよく理解するためには、先史時代まで遡る必要があります。
当時、人間は、身の回りで起こっていることを、全て知りたいと思っていました。
なぜなら、身の回りのことを知っていればいるほど、外敵や寒さから身を守り、生存率を上げることができたからです。
また、人間の脳は、新しい情報を得たことへのご褒美として、快楽物質である「ドーパミン」を放出することもわかっています。
つまり、原始人は、様々な情報を得ることで、脳汁が溢れ、それが生存率を上げる手助けにもなっていたのです。
しかし、今の時代生きていく上で、獣などの捕食者に襲われることはありませんよね?
にも関わらず、私たちの脳は、昔と変わっていません。
これが問題なのです。
インターネットには、驚くほど情報が詰まっており、その情報を得るたびに、私たちの脳では快楽物質が生まれています。
そのため、インターネットを使って何かを調べたり、記事を読んだり、受信ボックスを見たり、常にSNSをチェックしてしまう人がいるのです。
これらの行為によって、私たちは、絶え間なく気を散らされています。
これは危険です。
何故なら、別のことがパッと頭に入ってくると、その時考えていた事が、頭から押し出されてしまうからです。
私たちは、集中し、落ち着いて考えることで、物事を記憶していきます。
これは、「記憶の固定化」と呼ばれるプロセスで、あなたの覚えなければならない、単語や、テストの内容は、短期記憶から長期記憶へと移動させることで、しっかりと脳に刻み込まれるのですが、もし、勉強に集中していても、メールの着信音が鳴ってしまえば、ポーンと、その勉強の内容は、頭から飛んでいってしまいます。
そして、頭の中はツイッターで流れてくる破廉恥な画像のことでいっぱいになり、その結果、何かを学ぶ機会が少なくなってしまいます。
これもすべて、インターネットのせいです。
偉大な芸術作品や、発明品に目を向けてみてください。
きっと、それらの作品は、自分の心を制御し、集中することができた人々によって作られたはずです。
集中することで、私たち人間は、高尚なことをじっくりと考えたり、概念的に考えたり、客観的に考えたりできるのです。
「今日ミスしたのは、何故だろうな・・・。」
「んー相手から考えると、あの発言はないか・・」
と思考している時に、ネットを見ると一斉に、かわいいネコちゃんの動画が目に入り、忘れ去られるというわけです。
しかし、誤解しないでください。
もちろん、インターネットは様々な点で役に立ち、尊重されるべきものです。
しかし、デメリットもあるということを理解して、毎日電子機器から離れる時間をとり、心を落ち着かせ、少しの時間、一つの物事に集中する時間を、意識的につくることが大切かもしれません。